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〜「育て、育つ時代」の採用を考える〜 (令和6年5月) |
新緑目にしみる今日この頃ですが、地域の皆さま及び関係機関各位におかれましては日ごろからのご支援ご協力に感謝申し上げます。 総務省が公表した2023年10月1日時点の人口推計によると、外国人を含む総人口は1億2435万2千人で、前年同月に比べ59万5千人減少しています。徳島県は人口69万5千人で、前年同月と比べ9千人減少し、70万人を割り込みました。合わせて、世帯数の将来推計では、2050年には、65歳以上の高齢単身世帯が1084万世帯に上がり、全世帯の20.6%に達し、5軒に1軒が一人暮らし世帯となります。私たち福祉事業者としても、今後の担い手確保とサービスの質的担保は重要な課題でもあり、乗り越えるべく努力が欠かせません。 さて新年度に入りましたが、各界では企業トップからの新人職員向けに「挑戦する姿勢」「地域貢献への行動力」等のメッセージが紹介されています。一方では、日経新聞に毎年この時期に、新卒学生に対してどういった企業を選ぶか、企業に対する期待等のアンケートが紹介されています。新人職員の方がどういった企業を選ぶかは時代を反映し、組織構築への視点も変わることがあります。 例えば、ニコンは若者の「知りたい」に答える発信を工夫するきっかけがありました。ある就職イベントで、来場された学生さんに、「ニコンです」とお声かけしたところ、何の会社ですか、という言葉が返ってきてショッキングだったようです。それまでニコンは技術力に自信をもっている会社で、『会社が伝えたいこと』に偏り、『学生が知りたいこと』が伝わらない状況を生んでいたことに気づいたそうです。 一方では、文系総合ランキングでも、上位にランクイン企業の共通項としては、将来の担い手として社員への「人財」の思いの強さだそうです。専門性や能力を生かした採用を積極的に実施していくことは、働き手としてスキルを身につけて成長したいという意識につながると考えます。 法人経営に対して短期の積み上げのみで判断するだけでなく、自らの目指す姿をどう描けるか、またスキルが養える組織かどうかが大事なことになります。組織としてこれからもお一人お一人の掲げる目標が実現していけるように、新たなしくみづくりにチャレンジし、変革していかねばならないと考えています。 令和6年5月1日 理事長 山口浩志 |